僕は大学一年生のときに、バイクの免許をとった。ローンを組んで念願のバイクを買い、毎日乗り回した。
あの時、僕の世界は大きく広がった。
バイクに乗ってどこにでも行ける!!と思った。
ドラクエで船を手に入れて、大海原に繰り出した時の感じだ。ワクワクする。
実際バイクに乗って色々なところに行った。
色んな景色を見たり、美味しいモノを食べたり、スピード違反で捕まったり、道に迷って彷徨ったり、乗りすぎていぼ痔になったりもした。
自分の世界が広がったことで、体験できることがたくさん増えた。これは、『体験の数』=『自分の世界の広さ』と言い換えられる。
つまり『体験』する事でしか自分の世界は広がらない。
バイクの免許を取ってバイクを買っても、乗らずに眺めているだけでは世界は広がらない。
ここでいうバイクは世界を広げるためのキッカケにすぎない。この『キッカケ』が非常に重要だし、人生を豊かにするキーアイテムだと思う。
『食事』も自分の世界を広げるキッカケになりうる。
例えば、レストランで初めて食べたイタリア料理に感動した人がいたとしよう。
この瞬間にこの人の世界は広がる可能性がある。
もっと他の店にも行ってみたい!と食べ歩きをするようになるかもしれない。
自分も作れるようになりたい!と料理に目覚めるかもしれない。料理の道に進むかもしれない。
食事という体験から世界を広げる『キッカケ』を手に入れたことになる。
僕自身、食事という体験をキッカケとして世界は確実に広がった。
そして幸いなことに『食』というものは、体験しきった!という事は一生ない。
掘っても掘っても新しい体験がでてくる。
この仕事をしている限り僕の世界は広がっていく。そう思うと非常にワクワクする。
このワクワクを自分だけが独り占めするのはもったいない。
僕はレストランという場所で、
『食事』という経験を通して、
世界を広げる『キッカケ』を提供したい。
おわり。