佐藤航陽 著 〝お金 2.0 新しい経済のルールと生き方〟
を読みましたので読書感想文を書きます。
この本を読んで、これからの時代はお金を稼ぐことよりも価値を育てる事が重要だと思いました。
自身の価値を高めれば結果的に、それがお金に変えられる。
そして時代は資本主義から価値主義へと変化していく、という内容がとても面白く勉強になる本でした。
お金とは何か?
まず、多くの人の悩みは3つに分けられる。
- 人間関係
- 健康
- お金
とあります。
僕はこの中で言えば圧倒的にお金の悩みが尽きません。
〝お金の正体を知り、お金を〝ツール〟として使いこなす事でやりたいことを実現できる人が増えることをいのっています〟
と前書きにありました。
まずお金とは何か?
お金には、価値の保存、尺度、交換の役割があると言われているそうで、
世界最古のお金は紀元前1600年前の貝殻、であったとされています。
物々交換の不便さを補うものとして発明されたそうです。
もともとは価値を交換する〝ツール〟であったお金ですが、資本主義の発達とともにお金の比重は大きくなっていきました。
資本主義社会では、お金がないと何も出来ません。
お金を稼ぐことが生きる事に直結し、お金を増やせば更にできる事が増えるので、全員がお金を増やすことに焦点を絞っていきます。
お金はまるでネットワークのように人から人へと移動していて、この原動力となる物は、個人の欲望や欲求。
これこそが経済であり、経済は個人の欲望、欲求を起点に動く報酬のネットワークだとありました。
行動を起こす動機として稼げるか?はとても重要だと思います。
誰しも損をしたくはないですし、〝損をしたくない〟とはつまり〝お金を損したくない〟と言いかえても大袈裟ではないと思います。
お金が人間の欲望を満たす事は間違いないでしょうし、それが経済を発展させたと言えます。
僕もお店をやる理由の1つに、お金を稼ぎたいから。というのがありますし、誤解を招くと嫌ですが、お金を稼ぐために頑張っているといっても間違いではありません。
しかしそのために、お金に縛られている。という現状があります。お金の事で悩むのもこれが理由でしょう、お金の呪縛から解放されたい!と誰しもが思うはずですよね?
しかし僕を含め多くの人がお金に縛られて、お金の事で悩んでいます。一体どうすればいいんだ!!?
SNSは経済を回す要素を完璧に抑えている!!
この本によると経済とは〝人間が関わる行動をうまく回すための仕組み〟としています。
そしてこれは自己発展的に拡大していく必要があるそうで、
誰か特定の人が必死に動き回っていないと崩壊するような仕組みでは長くは続かない。
とありました。
これにはドキッとしました。
僕の店は僕が必死に動き回っていないと回らないからです。
よく出来た企業やサービスは個人に依存せず、仕組みで動きます。例として、
フェイスブックはマーク・ザッカーバーグ自身が人を呼び続けているのではなく、人が人を呼ぶ仕組みが上手く作られているからに尽きます。
とあります。なるほど…
ではこの様な経済システムにはどのような要素があるのか?
これを調べた結果、著者の方は5つの共通点がある事に気がついたそうで、その5つが
- 報酬が明確である
- 時間によって変化する
- 運と実力の両方の要素がある
- 秩序の可視化
- 参加者が交流する場がある
です。
この5つを完璧に押さえているものこそ、フェイスブックやインスタグラム等のSNSです。
いいね!や、リツイートは承認欲求を満たす装置で、ユーザー間でやり取りされる報酬、通貨の役割を、フォロワーは貯金のような資産となり、
見るたびに新しい情報がリアルタイムで飛び込んでくる。投稿次第では何が起こるか分からない、炎上や批判のリスクがある。
そして、フォロワーやいいね数などが他人との比較となり、ヒエラルキーが可視化される。
もちろん交流の場である。
SNSが流行る理由も納得できます。
そして、僕の好きなゲームもこれにあてはまるそうで、考えてみると確かに、、と思いました。
ソシャゲなんてまさにこの要素が詰まっていますよね。
この5つの要素を飲食店に取り入れる事が出来れば今までにないお店が作れるはず!
と思い考えてみましたがなかなか難しい!
お店作りをやっていく上でも、この要素を意識する事は非常に大切だと思います。
これからも考えていきます。面白いアイディア思いついた方は教えて下さい。
資本主義から価値主義へ
現代において、物の価値はどんどん下がってきてます。僕達の世代は、高い車も時計も豪邸にもあまり価値を感じません。
共感や信頼、好意や感謝など、目には見えない内面の価値を求めています。
この本で1番面白かったところは、時代は資本主義から価値主義へと変化している。という内容です。
自身の価値を高めておく事で、お金はもちろんあらゆるものと交換出来る。
例えばユーチュバーはお金よりもファンやチャンネル登録者を失う方が怖い。自分の価値を決めるものがお金ではなく、動画を見てくれる人の興味や関心でありお金はその価値を変換したものに過ぎない。とあります。
資本(お金)を最大化することから、価値を最大化するという事です。
価値主義においては目に見えない内面の価値がより重要になってくるそうで、分かりやすい例がまたもSNSです。
ここでは目に見えない内面の価値が数値として可視化(いいね数、フォロワーなど)されます。インターネットの普及により、資本主義では資本として認識されなかったものが価値として認識されはじめています。
そして正に僕達の世代はこの内面の価値を1番高めたいと思っているはずです。
インターネットが普及して1人一台スマートフォンを持っている現代では、内面の価値を最大化することは、大金を稼ぐ事と同じくらいに価値があるのです。
いやむしろこれからは金を稼ぐ以上に重要視されてくるかもしれません。
この本をよんでそれを強く感じました。
この本の最後に、
お金は道具であり、お金を上手く扱えず困っている人ほど、お金に特別な感情を抱いている人が多く、お金に感情をくっつけてしまい、お金を道具以上のものにしてしまっている。
とありました。
たしかに本来、お金自体に価値はないはずです。ただの紙です。
自分の価値を高めるための道具として僕はお金を使えるようになりたい。
と思いました!
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
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